タイ自分史リターンズ

【自分史第15話】夜の街で働く底辺タイ人女性達が1日中サロンに寄り集まる理由 

2018年4月8日

以下の記事は、2013年3月頃の回想録です。

 

メイの住むアパートの1階で営業する、ヘア・サロン(ローカル美容室)へと初潜入した自分でしたが・・・。

僕の目の前にはとても面白い光景が広がっていたのです。

 

まず、サロンには常時3、4人の女性達が昼過ぎから屯しているようでした。

で、その女性達というのは、全てゴーゴーバーやカラオケなどで働く子たちなんですね。

皆、昼過ぎに起床すると、取りあえず昼ご飯を近所の屋台で購入してから、サロンへと向かうという習慣になっていたのです。

どうしてかと言えば、サロンに行けば、知り合いが大勢居るからなんです。

みんな同じことをやるので、サロンにはいつだって誰かしら近所に住む夜の嬢たちが集まっている。

だから、一人でアパートの部屋で食事を取るような子は誰も居なかったのです。

タイ人というのは、普段から横の繫がりをとても大切にします。

タイは階級社会であるために、階級の上下間での意思相通などほとんどされないのです。

ですから、タイ人が困ったときなんかは、必ず横の繫がり、コミュニティに助けを求めます。

つまり、サロンというのは、彼女らにとって、一つのコミュニティであったということなんです。

 

では、夜の嬢たちは、いつもサロンに集まってどんなことをしているのか?

まず、大前提として言えることは、彼女たちは大した目的が無くとも、毎日自然とそこに集まってくるということなんです。

なぜならば、メイや他の子らが住むアパートの部屋というのは、とても狭く、誰か仲間を呼ぼうにも出来ないのです。

その点、サロンに集まれば、広い空間を皆で使うことが出来、暑い時にはエアコンも付けてくれます。

お店にはソファもあるから、まさしく寛ぎ放題だったわけです。

暑い日中の時間に、こんな快適な空間の中で仲間とおしゃべり出来るのですから、女性達が集まって来ないはずがありません。

で、彼女たちがサロンで何をしているのかと言えば・・・。

まず必ずするのが、皆で集まっての食事ですね。

毎日、昼食時になると、各人が屋台で買ってきたり、調理してきたりして、それぞれ食べたい物をサロンに持ち寄るわけです。

そうして集まった多くのタイ料理を前に、皆で色々な品を突っつく。

美味しかったですね~~!

やはり、人数の多い食事はとても愉快で楽しいものでした。

サロンに集まる女性たちもこれが楽しくて、毎日料理を持ち込むのでしょうね。

ただ、注意しなければいけなかったことは、彼女たちが持ち寄る料理のほとんどがコテコテのイサーン料理であったため、その辛さや刺激にしょっちゅう、僕は口から火を噴いていました。

 

続いて、食事と同時に多くサロン内でなされていたこと。

それはズバリ、お互いの悩み相談でしたね。

やはり、夜の嬢という仕事には様々な悩みが付き物なのでしょう。

彼女たちは毎日、前日仕事上で自分に降りかかった事柄等について周りに打ち明けたり、意見を求めたりして、とにかく内面に溜まった鬱憤を発散しているようでした。

なるほど、サロンで仲間とお喋りをすることによって、彼女らは毎日仕事を無事こなすことが出来ているのかと・・・。

その他にも、彼女らがサロンでやることは沢山ありましたね。

中でも一番印象に残っているのは月に1回程行われる、トランプを使ったギャンブルでした。

この時には、夜中にもかかわらず、周辺の多くの嬢たちがサロンに集まってきていましたからね。

皆、ギャンブルのために、その日の仕事を休んでくるわけなんです。

全く、呆れますよ。

もちろん、タイでもこうした行為は違法なので、サロンでやるときは、とにかく店の戸締りを厳重にして、明かりも最小限に抑えて行うわけです。

その緊張感といったら、何とも言えないようなスリリングさでしたね。

で、いざポーカーが始まると、これが物凄く白熱するわけです。

夜の嬢たちが集まるだけあって、皆賭ける額も半端ないんですよね。

5万バーツ勝つような子も居れば、その逆も居ました。

大きく負けた子の中には、翌日から姿が見えないなんて子もいましたね。

とにかく、タイ人のギャンブル好きは異常であることは間違い無しです。

そんでもって、ポーカーに熱狂するのは結構女性が多いんですよね。

タイ人女性の怖さを目の当たりにした体験でした。

 

まあ、こうしてサロンに大勢の人が集まる状況に関して、僕には当初から一つの疑問があったんですよね。

それはつまり、サロンのオーナーさんは、迷惑じゃないのか?!ってことでした。

いくら集まってくる子たちが近所の顔見知りとはいえ、そう毎回毎回サロンに涼みに来られては、肝心の本業に支障が出てきてしまうのではないのか。

僕はそう考えたわけなのです。

けれども、よくよくサロンに集まる子たちの様子を見ていたら、その謎はすぐに解明されることとなります。

夜の嬢たちはサロンにとって最も金払いの良い客であり、彼女らを手放すことなどあり得ないという状況が、そこには垣間見ることが出来たのでした。

サロンに集まる子たちがどれ程良いお客さんなのか、それは一目瞭然でした。

なぜならば普通、夜の仕事をしているということでもない限り、一般のタイ人女性は毎日サロンで髪をセットしたりなどしません。

けれども、夜の世界で働く子たちは、ほぼ毎日、出勤前にサロンを利用するのです。

で、1回に支払う額がだいたい、100~120バーツ程度。

これが何人も居てくれれば、正直小規模のサロン経営者にとってしてみたら、願ったり叶ったりなんです。

はっきり言って、これだけ夜の嬢たちが客としてついているサロンは、昼間に営業しなくたって元が取れちゃうんです。

だから、昼間は半ば彼女らにサロンを解放しているような、やる気なさげな商売の仕方をしていても、それが巡り巡ってオーナーの懐に返ってくるということなんですね。

つまり、溜まり場を提供することで、客を囲い込むことに成功したのが、このサロンのビジネススタイルであったということなのでした。

 

さて、サロンの仲間たちに僕を紹介してくれたメイでしたが・・・。

やはり、当初は彼女も僕をサロンへと連れて行くかどうか、少し迷っていたそうなのです。

だって、サロンに集まる子たちにしてみれば、日本人男性というのは客の立場でしかありませんからね。

言わば、仕事に行く前の癒しの時間・空間に僕が踏み込むことを、サロンに集まる子たちが良しとしてくれるのかと、そういうことです。

けれども、メイとしても昼間の食事時や仕事前に僕と過ごす事を選ぶことによって、友達との時間を蔑ろにすることが段々と耐えられなくなっていたのでしょう。

ですから、彼女の願いはとにかく、自分の友達と僕が上手くやってくれることだったのです。

 

こうしていざ、僕はサロンに屯するメイの仲間たちと初めて対面することとなったわけですが・・・

結果としてメイの心配は杞憂に終わりました。

僕にとっても、色々な人間と触れ合うことの出来る環境というのは貴重でしたからね。

中には少し日本語を話せる子なんかも居て、僕と彼女の通訳を名乗りでてくれたりする場面もありました。

まあ、とにかく優しい子が多いなあと感じながら、僕はメイの愉快な仲間と打ち解けていったのですが、決してそれは、楽しい部分を見るだけでは済まなかったんですよね。

サロンに集まる夜の嬢たちと接していくうちに、その子らの本性みたいな部分にも、僕は徐々に触れていくことになっていくのでありました・・・。

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survive30's

シパタイ

このサイトは、2014年9月~2016年9月までのおよそ2年間に渡って、わたくし、シパタイが運営しておりました『タイで起業や就職をするも失敗続きな男のブログ』の続編ブログです。ちなみに、過去の自分史については多少加筆修正し、『自分史リターンズ』として再編集の上、当ブログにて掲載中です。それではみなさん、どうぞよろしくお願いいたします。

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